当ブログ記事では最短で技術士になるために必要な5つのアクションについて書いています。
技術士に最短で合格するために必要なアクション 5つ
最短で技術士になるには2年弱の期間が必要
技術士になるには、一次試験→二次試験筆記→口頭試験という段階があります。
すべてストレートで合格しても2年弱の期間が必要です。
よって最短で合格するには「すべての試験をストレートで合格する」ことを目指します。
私も最短ストレートで合格しています
私も最短でストレート合格しているので皆さんのお力になれると信じています。
ブログ内容の信頼性を担保するため試験結果を公開していますので参考に。
→ 技術士試験結果と合否通知【実際の成績通知書と合格証を公開】
わたしは独学で合格しましたが「情報集め」に非常に時間が掛かりました。
勉強方法や参考書選び、受験テクニックなどなど「知らなければいけないこと」は山ほどありますよね。
最短で合格するために当ブログをうまく活用して、皆さんの時短に役に立てると嬉しいです。
→ 技術士ブログとして思うところ【受験対策に有利な情報を共有したい】
独学か通信講座がいいのかなど、自分の性格によっても違います。
とにかく効率的に情報を集めながら、自分に合った勉強方法を探してください。
闇雲に勉強を始めても効率が悪い
「技術士になりたい」と思ったらまず、参考書を買ったり情報を集めたりして勉強を始めると思います。
しかし闇雲に勉強に着手していては効率が悪く、時間的にも労力的にも無駄が多くなってしまいます。
おそらく仕事をしている方が大半と思いますが、日常生活における仕事や家庭の中から勉強時間を捻出しなければなりません。
仕事でもエネルギーを使っていると思いますので、無理を減らさなければ2年弱におよぶ受験期間の継続も難しいです。
既に一次試験の勉強に着手して(あるいは過去問を見て)
「これ、無理じゃね?」
「受かる気がしない」
「このペースで何年かかるのか、、、」
と悲観している人もいると思います。
でも正しく分析して計画を立ててみると、
「このペースなら何とかイケるかも」
となることが多いのです。
技術士は難易度の高い国家資格と言われていますが、実際に合格者は毎年たくさんいます。
最短で技術士に合格するために必要な5つのアクション
それでは最短で技術士に合格するには具体的にどうすればいいのでしょうか。
最初にざっくりまとめると以下の5点に集約することができます。
- 技術士になる目的を明確にする(勉強を目的にしない)
- 参考書や通信教育など自分に合った勉強方法を探す
- 過去問を分析して学習範囲と重点分野を把握する
- 自分の生活時間を分析して勉強時間を確保する
- 高いモチベーション維持する
それではそれぞれについて、さらに掘り下げてみましょう。
こちらで一次試験の対策について網羅していますので受験を決めた人は参考に。
→【独学者は必見】技術士一次試験対策 総まとめ
技術士になる目的を明確にする
2年弱におよぶ受験勉強期間のあいだ”迷い”があると最短の合格が怪しくなってしまいます。
「なぜ技術士になりたいか」が明確になっていないとモチベーションを維持することが難しいです。
目的が”学び直しや勉強すること” ならば技術士資格は不要
一つはっきりさせておきたいことがあります。
これから2年弱(途中で不合格になるとプラス1年)におよぶ受験期間を乗り切るためのマインドセットとして重要です。
もしもあなたが技術士になる目的が、
- 社会人になっての学び直し
- 専門の技術分野を勉強するため
である場合、おそらく受験勉強の継続は難しく、さらに「技術士合格」という結果に最短で辿り着く可能性は低くなってしまいます。
技術士2次試験の合格後に口頭試験(いわゆる面接試験)があるのですが、この2点を目的として話すと不合格となる可能性が高いです。
もしも「目的は学び直しです」と答えた場合、面接官に必ず言われるのが
「勉強は技術士にならなくてもできるよね」
という指摘です。
技術士合格という求めている結果に対して、「勉強」はあくまで”手段”であって”目的”ではありません。
「抜けの無いように体系的な学習をしたい」
「学生時代に学習した内容、知識を再学習したい」
という目的であるならば教科書を隅から隅まで学習した方がいいでしょう。
でもそれは技術士にならなくても達成できる事です。
(逆の言い方をすると、技術士になるために教科書すべてを理解する必要はありません)
みんなが「技術士になりたい」という目標に一直線で努力している中で、単純に「勉強したい」という動機で勝負しても目指すところが全く違うので勝ち目は少ないです。
補足しますが、学習することは技術士になってからも必要です。
技術士になってからも自分に足りない部分を補う学習やさらなる資質の向上を図るための研鑽は継続して必要であり、技術士の責務とされています。
技術士になってからも継続研鑽のCPD(Continuing Professional Development )もあります。
「○○のために技術士になりたい」という気持ちをはっきりさせておきましょう。
ここがブレていると続かない&勝てないので、明確にしましょう。
参考書や通信教育など自分に合った勉強方法を探す
参考書の選択肢は少ない 選定に時間を掛け過ぎない
技術士の資格自体がマニアックなので参考書の選択肢が少ないです。
一次試験、二次試験ともに2~3種類の中から選ぶことになるので手っ取り早く決めて選定に時間を掛けないようにしましょう。
参考書の選定についてはこちらのブログ記事を参考に。
- 技術士一次試験 基礎・適性科目おすすめ参考書【1冊でOK】
- 技術士一次試験、二次試験の参考書と選定時の注意点【部門別に紹介】
受験者数の多い部門は各部門の記事へリンクがあります。リンク記事の無い部門は注意点を参考に自分で選んでください。
通信講座はコストと相談
私は通信講座を受講しませんでしたが、正直「回り道をしてしまったかな」という思いがあります。
コストが許されるなら通信講座を活用してさらに効率化を計れば時短が可能となるはずです。
有名どころの通信講座についてはこちらのブログ記事を参考に。
とくに二次試験の受験講座は調べだすとキリがない面もあるので、選定に時間を掛け過ぎないように注意しましょう。
過去問を分析して学習範囲と重点分野を把握する
最短で技術士試験に合格するには何をどこまで勉強すればいいのでしょうか?
その答えは過去問にあります。
過去問を分析して「何を、どこまで」勉強すればいいか見極める
ここでおすすめするのは
「まず過去問を解いてみましょう」
ではありません。
まず過去問を集め、そして分析します。
すると出題されている問題の傾向を掴むことができます。
参考書で出題傾向を掲載しているものもあるのでそのようなページも参考にしましょう。
実際の例として、平成24年の技術士 機械部門の一次試験の過去問を分析してみましょう。
- 材料力学 10問
- 機械力学 6問
- 制御工学 6問
- 熱力学 7問
- 流体力学 6問
平成24年は材料力学が10問と突出して多いですね。
つまり材料力学が得意な人、もしくは重点的に勉強した人にとって有利であったことがわかります。
同様に分野の中身について見ていきます。
すると材料力学は〇〇まで、流体力学は△△まで、、、といったように各分野についてどの程度の深さ、範囲を勉強すればよいのか把握できます。
詳しくはこちらで掘り下げていますので参考に自分の受験予定の技術部門に当てはめて考えてみましょう。
→ 技術士一次試験の学習範囲と重点分野は過去問で狙いを定めよう
参考書でこのような出題傾向の分析をしていることもあるので、有効に活用して時短しましょう。
学生時代の教科書を隅から隅まで勉強しなくてもよい
出題範囲や重点分野が把握できれば、大学時代の教科書を隅から隅まで勉強しなくてもよいことがわかります。
つまり過剰な難易度の学習や無駄な時間を費やすことを避けることができます。
勉強方法は過去問が中心 わからないところを教科書で調べる
基本的な一次試験の勉強方法は過去問を中心として、わからないところを教科書や参考書で調べる方法です。
こちらで勉強方法について紹介しています。
→ 技術士一次試験の勉強方法【基礎・適性・専門科目別に紹介】
念のためマインドセットの再確認ですが、目的は「技術士試験に合格すること」であり「勉強する事」ではないのです。
数年分の過去問を分析すると
「技術士として知っておくべき分野、程度」
が見えてきます。
それが技術士の1次試験にて求められている内容、レベルです。
その上で各人のエンジニアとしての専門性やキャリア、思考力、適正は2次試験や口頭試験において試されるような仕組みになっています。
自分の生活時間を分析して勉強時間を確保する
皆さん大抵の人は「毎日忙しい」ですよね。
「なんだか暇だし技術士資格でも取るか」、、、なんて優雅な人は少ないと思います。(いたらゴメンナサイ、、うらやましいです)
日常の生活から勉強時間を捻出する事がいかに難しいか、私もサラリーマンエンジニアなのでわかります。
仮に時間を確保しても、それを長期間にわたって継続することがどれだけ難しいか、、、
しかし、しっかりと分析して対処することで対策できます。
「いつ、どれくらい勉強できるか」を明確化する
ここで質問なのですが、自分が24時間をそれぞれ何に、何時間を費やしているか把握してますか?
- 睡眠時間は?
- 通勤時間は?
- 食事時間は?、昼休みの時間は?
- 残業時間は?
- 趣味の時間は?
- TVを見ている時間は?
- 晩酌する時間は?
- 子供と過ごす時間は?
これらが「本当にその時間が必要か」、あるいは「もう少し短くできないか」考えてみます。
2年も勉強するのですから無理しないで妥協できるポイントを探ります。
時間を割り振ると意外に捻出できる時間があることがわかるはずです。
(何となくTVを見ている時間、スマホを見ている時間など、意外に多いことがわかります)
通勤などの隙間時間ももちろん活用できますね。
勉強時間の確保についてはこちらで詳しく紹介しています。
時間を確保するのが継続の秘訣です。
→ 社会人が勉強時間を平日でも2時間確保する方法3選【エンジニア必見】
勉強時間や場所が明確化できたら習慣化する
技術士の受験期間は2年弱と長いので「我慢した状態」が続くと継続するのが困難となってしまいます。
そのため自分の妥協ポイントを探りましょう。
晩酌が好きな人は毎日→隔日にできないか?
「飲まないとやってられねえよ、、」
という人は1時間勉強してから、1問だけ過去問を解いてノートにまとめてから晩酌する、
というように、とにかくどうすれば習慣化できるか考えてみましょう。
勉強時間が長時間確保できる土日は特に重要
土日の過ごし方は特に長時間の勉強時間が確保できるので重要です。
もちろん家族との時間や自分の気晴らしも重要です。
(当たり前ですが技術士資格より家族との絆の方が大事です、、間違っても家庭を犠牲にして突っ走らないでください笑)
そこで、土日の起床時間は平日と同じ or 平日よりも早くします。
土日は平日よりも体力的負担、精神的負担が少ないはずです(夜更かし、深酒しなければ)。
家族が起きる前の時間は静かで学習に最適な時間です。
一方で家族を巻き込むことはできませんか?
「午前中は子供と一緒に図書館に行って勉強するよ」
と言えば奥さんも喜びませんか?
子供も図書館通いの習慣が身に着けば一石二鳥です(別途お子様の洗脳も必要です笑)。
家族でショッピングセンターに行ったら、2時間だけ喫茶店で勉強できませんか?
とにかく今まで「何となくしていたこと」、「何となくのんびりやっていたこと」に対して時間を決めて、規則正しくするだけで勉強時間が確保できるはずです。
「そんなこといっても休日はのんびり昼まで寝るのがストレス解消だ」
という人は
「のんびりする時間は日曜の昼11時まで」
というように「のんびりする時間」を明確に決めましょう。
「規則正しくしたらリラックスできねえだろうが」
という人は
「日曜の午後18時までは何をしてもいい時間」
というように、フリーにする側の時間を決めましょう。
家では集中できない、という人は会社、図書館、喫茶店etcはどうでしょうか?
いつ、どこで、どれくらい勉強できるか、 徹底的に試行錯誤をしながら確保して習慣化します。
決めた時間や場所を守る意識を継続していると、それが習慣化できるようになります。
勉強場所についてはこちらも参考に「集中スイッチが入る場所」を探してみてください。
→ 集中できる勉強場所の確保が合格への近道
分析しながら勉強すると最短ルートが見えてくる
技術士になる目的を明確にすることに加えて、下記の2つの分析をしてきました。
- 過去問を分析して学習範囲と重点分野を把握する
- 自分の生活時間を分析して勉強時間を確保する
もちろん現時点で明確でなくても、走りながらの試行錯誤でOKです。
この考えを念頭において勉強を開始してから1か月くらいで何となく見通しが見えてきます。
着手する前は漠然と「技術士試験=難しそう」という認識だったものが、具体的な勉強範囲として明確になり、かつ自分の勉強ペースがわかるからです。
その状況でさらに具体的に、材料力学は2か月、流体力学は1か月、、、といったように勉強期間の計画と目標を決めていきます。
それらを積み上げていくと、一次試験の合格目標は今年? 来年? 再来年?
どのあたりがターゲットになるかわかってきます。
自分にとって最短で合格するにはどれくらいの期間が必要なのか見えてくるはずです。
最短で合格するために高いモチベーションを維持しよう
過去問で勉強範囲を明確にして、自分の勉強時間を確保し、計画を立てることについて説明しました。
最短で技術士に合格するためには立てた計画を実行することが必要です。
そして計画を進める&継続するには高いモチベーションを維持することが必要です。
計画や目標は見えるように
「必ず最短でストレート合格したい」という人は、試験に間に合うように勉強ペースを調整して “やるべき事(勉強範囲)” を自分の可能な勉強時間に入れ込まなければいけません。
2次試験の合格目標までの大日程を作成し、それをノートの1番最初のページに書いて毎日見えるようにしておきましょう。
一番重要なのは「目標に具体的なスケジュールを決めて行動し、それを継続すること」です。
この計画を見ることがモチベーション維持に対して最も効果的です。
先が見えないとやる気が無くなってしまいますが、”やるべき範囲” と現在位置が把握できて見通しが見えるとやる気を維持することができます。
モチベーションが落ちてきたと感じた時の対処法
とは言いつつも、やはり人間なので「何だかやる気が出ないなあ」となります(ゼッタイに)。
わたしも一次試験の合格後に “集中力スランプ” に陥りました。
そんな時におすすめの方法をこちらの記事でまとめています。
→【技術士受験勉強】モチベーション維持のための8つの方法
今は “やる気MAX” の人もあらかじめ知っておけば “もしもの備え” になるのでサラっと読んでおくとよいでしょう。
勉強の集中力を高める方法は集中を邪魔するものを徹底的になくす
いつもの勉強で集中力を高めることによって期間の短縮を図ります。
勉強を始めてみるとわかりますが、最初に立てた計画に対して予想外に “ノッてくる” ことがあります(特に得意な分野や実業務に関連する技術分野など)。
この「やる気の波」が来たら逃さずに乗って、マージンを稼ぎましょう。
スケジュールに余裕ができれば最短での合格可能性は上がります。
この波を邪魔しないように&やる気が落ちている時に引っ張られないように、「集中を邪魔するもの」を徹底的に排除しておきましょう。
常に集中力MAXで勉強することができれば計画を前倒しすることができるでしょう。
→ 「集中できない」を戦略的に対策しよう【勉強に集中する方法⑦選+1】
技術士に最短で合格するために必要なアクション【まとめ】
それでは結論をまとめます。
- 技術士になる目的を明確にする(勉強を目的にしない)
- 参考書や通信教育など自分に合った勉強方法を探す
- 過去問を分析して学習範囲と重点分野を把握する
- 自分の生活時間を分析して勉強時間を確保する
- 高いモチベーション維持する
最初に感じた「技術士ってなんだか大変そう」という “モヤっ” とした状況に対して、勉強しながら範囲を見極めて自分のペースを掴み、ターゲットとなる一次試験、二次試験のスケジュールを立てて実行する。
可能な限りそのスケジュールを前倒して最短での技術士合格を狙う。
気付いたかもしれませんが仕事の進め方と似てます。
「技術士試験に合格する」ということは「エンジニアとしての国が認める資質を持っている」ということです。
そこに向かう過程、マインドセット、行動はエンジニアとしての仕事の進め方にとっても絶対にプラスになるはずです。
一次→二次→口頭試験を通してそれが試されているとも言えます。
応援しています。
追記
ちなみに当ブログ記事では “最短で” ということにこだわりましたが、 “たとえ数年計画でも、じっくり取り組んで結果に繋げることができれば人生のプラスになる” と思っています。
まだ受験を迷っている人には”最短”にこだわらなくとも “まずチャレンジする” ことをおすすめします。
こちらの記事で一次試験の対策について網羅していますので、受験を考えている人はぜひ参考に。
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