技術士一次試験対策で必要となるテクニックやコツに注目して当ブログ記事にて紹介します。
技術士一次試験対策テクニック編
技術士一次試験の過去問を見て、
「勉強しなければいけない試験範囲が広いな~」
「こんなに難しい問題がたくさん、、、自分に正解できるかなあ」
と感じた人、多いのではないでしょうか?
私も受験勉強の一番最初に初めて過去問を見た時にそう思いました。
技術士一次試験は学習が必要な範囲や対象分野が広く、パッと見て難しい印象を感じますよね。
でも、「あらかじめ必要となるコツやテクニックを理解してから練習を繰り返す」ことによってグッと合格に近づくことができます。
実際に「自分にできるかなあ」という感想を持った私も専門科目は満点で合格しています。
→ 技術士試験結果と合否通知【実際の成績通知書と合格証を公開】
当ブログ記事では試験勉強を実際に開始する前に
「どのようなコツ、テクニックを意識して過去問の練習や実際の一次試験に臨めばいいのか」
について説明します。
当ブログ記事にて紹介しておきたい一次試験勉強のテクニックやコツがこちらです。
- 苦手分野は「ラッキー問題」が解けるレベルにしておく
- 何度も出題されている同じ問題を把握、理解しておく
- 2つのコツで瞬時に解ける問題を判別して試験時間を有効に使う
- 自分が正解できる問題を短時間で見極めるテクニックを磨く
最短で合格するには、これらを事前に知っておいて、そこに着目して重点的に練習することが重要です。
教科書を端から順番に勉強したり、何となく過去問を解いているよりも時間を無駄にしないで合格に近づくことができます。
それではひとつずつ紹介していきます。
技術士一次試験の学習や対策、取り組み全体については、こちらの過去ブログ記事に総まとめを作成していますのでこちらも参考にしてください。
→ 技術士一次試験対策 やること総まとめ
苦手分野は「ラッキー問題」が解けるレベルにしておく
苦手な分野や難しい問題に学習時間を割きすぎると非常に効率が悪くなります。
受験勉強の時間も限られている状況ですので、苦手分野(自分にとって難しい分野)については深入りし過ぎずに「ラッキー問題」が出題されたら解けるレベルにしておきましょう。
「ラッキー問題とはどのような問題でどうやって見極めるのか」
についても次項で説明していきます。
技術士一次試験は満点を目指す試験ではありません。
そこを理解して「獲れるところを増やす」ことを意識して勉強しましょう。
一方で自分の苦手な分野においても文章を読んで選択するような簡単な問題が出題されることがあります。
それらを落としてしまうと非常に”もったいない”です。
まずは「ラッキー問題が存在する」ことを念頭においておき、簡単なラッキー問題や何度も出題されている過去問が正答できる程度は理解するようにしておきましょう。
何度も出題されている問題を把握、理解しておく
技術士一次試験において、過去問を数年分進めていくと気付くと思いますが、過去に出題された問題が出題されることが多々あります。
過去5年分の過去問を見て、2回以上出題されている問題は必ず把握しておきましょう。
「複数回出題される」という事は同時に「技術的にも重要な問題である」ことを意味しています。
つまり技術士として覚えておくべき事です。
丸暗記ではダメで、必ず「解き方」を理解しておきます。
もちろん原理原則まで理解するのが理想です。
過去問で頻出している問題について、教科書で調べて学習してノートにまとめます。
そしてそれを時間があるときに眺めるようにしましょう。
もしも問題のレベルが難しい場合は「数字や文字が変わった場合でも解答できる」レベルにしておきましょう。
図書館で違う教科書を見てみたり、本屋で違う参考書の解説を見るなど、理解アプローチを変えることも効果的です。
受験勉強を進めていくうちに周辺知識が増えていき、後でもう一度考えた時に理解に至る場合もあります。
あきらめずに振り返って考えてみましょう。
2つのコツで瞬時に解ける問題を判別 →試験時間を有効に使う
後述の一次試験の特性の説明詳しく書きますが、技術士一次試験は正答できる問題を50%解答できれば合格できます。
そのためには実際の一次試験の問題用紙を開いた時に、瞬時に自分が解ける問題を把握して
「正答の可能性が高い順番」
で解答していく必要があります。
ここで、問題をザっと見てその中から「自分が解ける問題を瞬時に見つけるコツ」が2つあります。
コツは以下の2つの着眼点で問題用紙をざっとめくって見渡すことです。
- 過去に出題された問題があるか
- 簡単な文章問題(読めば判断できる問題)があるか
この2つのコツを念頭において「自分がすぐに解ける」、「正答できる可能性が高い」問題をチェックして、それが何問あるか数えましょう。
コツ1. 過去に出題された問題を見つける
過去問を分析して勉強しておく事の重要性は既に説明しました。
実際の試験の時に問題用紙を開いて問題を見渡した時に、まずは「過去に出題された問題が無いか」探しましょう。
数字や言い回しが変更されている場合もあるので、そこも見逃さないように気を付けます。
過去問にて練習して自分のものにできていれば、すんなりと解答することができるハズです。
コツ2. じっくり読めば解答できる問題を見つける
文章問題によくあるのですが、冷静かつ客観的に判断すると正解できる問題が何問か出題されます。
この様な問題はたとえ初見でも正答できる可能性が高いです。
慌てないでしっかりと文章を読んで、選択しましょう。
残りの必要な問題数を把握して後半の時間配分を決める
さて、先に説明した2つのコツでチェックした正答可能性の高い問題を一通り解き終えたら、次は「残りの時間で解答する問題」に狙いを定めます。
あと何問解答する必要があるかカウントし、残り試験時間をその問題数で割って、一問あたりに掛ける時間配分の目安にします。
2つのコツを駆使して早く、多く解答することによって、後半の「残り時間で解答する問題」に費やす時間を稼ぐことができます。
過去問の練習が非常に重要であることが実感できると思います。
あとは目安の時間を意識しながら残りの問題にチャレンジし、点数をできるだけ上乗せできるように頑張りましょう。
自分が正解できる問題を短時間で見極めるテクニックを磨く
何度も出題されている問題やパッと見て簡単そうな文章問題について、常日頃から上記のように意識化して勉強、練習しておきましょう。
1~2か月程度勉強を進めていると、初見で過去問の問題を見まわした時に「コレとコレ、この問題は確実に得点できそうだ」という判別が短時間にできるようになってきます。
”絶対自分に解けない問題”もすぐに判別できるようになってくる
これらを意識して学習を進めていると今度は逆に
「この問題は時間をかけても自分には解けない問題」
というのが瞬間的にわかるようになってきます。
本番の試験の時にはこの様な問題に関わる時間を減らすことも非常に重要です。
貴重な試験時間を他の正答の可能性が高い問題に振り向ける必要があるからです。
私はこのような問題を「捨て問題」と読んでましたが、割合としては基礎科目の1年分の過去問の中に1~2問くらい、専門科目では2~3問の割合で「捨て問題」が存在しました。
2つの目的で過去問を練習 テクニックとコツを自分のモノにする
ここまでに挙げたテクニックやコツを実際の試験で使えるように練習する必要があります。
そのためにこれらのテクニックを何度も練習して自分のモノにしておきましょう。
この練習に欠かせないのが「過去問を解くこと」です。
過去問を練習する時には「練習の目的を明確にする」ことを意識しましょう。
過去問の練習は下記の2種類です。
- やったことのある年度を繰り返し練習する
- 初見の過去問を練習する
それぞれ目的を明確にして練習します。
理解を深めるために同じ年度の過去問を繰り返し練習する
同じ過去問で2回自力で解答できた問題(内容も理解できている)は本番でも解答できる可能性が高いのでそれ以上やらなくてもOKです。
忘れない程度に時々眺めておきましょう。
重要なのは「解けない問題をいかに減らしていくか」です。
解けなかった問題は印をつけておき、解答方法を覚える、できれば原理原則を理解するまで何度も学習しましょう。
理解できたらまた数日後にやってみて自分のものにできているか確認します。
学習ノートに過去問の年度別一覧表を作っておき、できた問題、できていない問題、チャレンジした回数がわかるようにしておくと、受験勉強終盤に重点的に学習すべき部分が見えてきます。
初見の過去問(年度を遡って)を練習する
これは「技術士一次試験の実戦能力」を上げる練習です。
初見でざっと問題の全体を見まわして、自分にとって最も正答確率が高い問題に狙いを定めて優先順位を付けて回答する、時間内に終わらせる練習です。
先ほど説明した「2つのコツ」を意識して練習しましょう。
もちろん上述の「絶対やらない問題」も最初に判断しましょう。
最初にざっと全体を見まわしたときにどれだけ「自分の正答できる問題」を見つけることができるか、有利な順番で解答することができるか、について照準を合わせて時間を計って練習しましょう。
一次試験の特性を知って必要なテクニックやコツを使い分ける
一次試験はどのような試験か把握しておき「各科目にあったテクニックやコツを練習する」ことが重要です。
技術士一次試験は基礎科目、適正科目、専門科目の3科目が行われます。
合格基準はすべて50%以上の得点が必要です。
但し変更の可能性もあるので必ず最新の発表内容を日本技術士会のWebサイトで確認してください。
→ 日本技術士会Webサイト
基礎科目は範囲が広いが難易度が高くない問題が多い
基礎科目は「科学技術全般にわたる基礎知識」として下記の5つの分野から出題されます。
- 設計・計画に関するもの
- 情報・論理に関するもの
- 解析に関するもの
- 材料・化学・バイオに関するもの
- 環境・エネルギー・技術に関するもの
試験時間は1時間、15点満点で合格基準は50%以上の得点です。
試験範囲が広いため、過去問をパッと見た感じで「知らない分野、知識」に関する問題が多いと感じると思います。
一方で個々の問題の難易度はそんなに高くないので勉強を始めてみると割と正解できます。
ときどき「すごく難しい問題」が出ますが、そこはスルーした方がいいです。
過去問対策の参考書を一冊購入してポイントを押さえて学習しましょう。
→ 技術士一次試験 基礎・適性科目おすすめ参考書【1冊でOK】
適性科目はポイントさえ押さえれば難しくない
適性科目については技術士法第四章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性を問う問題について出題されます。
難易度としては難しくなく、3義務2責務の理解や技術士としての倫理観を持っているかが確認されます。
試験時間は1時間、15点満点で合格基準は50%以上の得点です。
適性科目についてのポイントや学習についてこちらの記事にまとめていますので参考にしてください。→ 技術士試験 3義務2責務の学習【覚え方のコツと口頭試験で大事なこと】
適性科目についてはもう「3義務2責務」を覚えること、そして過去問をマスターすることしかありません。
それでも困った場合は「技術士としてどう思うか」という判断基準で回答を選択すればよいと考えてください。
専門科目の難易度は高く配点比率も大きい
選択した部門において、当該技術部門に係る基礎知識及び専門知識を問う問題が出題されます。
試験時間は2時間、50点満点で合格基準は50%以上の得点です。
個々の問題の難易度は一番高いです。
配点比率も高いので専門分野で得点できるかどうかが合否に大きく影響する部分です。
よって一次試験の受験勉強にて最も勉強時間を費やす部分は専門科目の学習となります。
合格基準は50%→正答できる問題を50%見つけて正解すればよい
もちろん難しい問題も含まれてはいるのですが、それらを抜かして「自分が正答できる問題を50%以上見つけて解答する」ことができれば合格ラインに到達できます。
そして実は結構簡単な問題や過去に複数回出題されている問題も毎年数問出題されます。
よって過去問を中心に学習して自分が得点できる問題、得意な分野を徐々に広げていく事、そして簡単な問題を確実に得点すること(失点しない)を意識して勉強してください。
受験勉強が目的ではない 達成すべき目標は「試験に合格すること」
確認ですが、皆さんの技術士試験の受験目的は「勉強すること」ではなく「技術士資格を取得する=試験に合格すること」ですよね?
「勉強すること」が目的の場合にすべき事は「教科書を最初から順番にくまなく勉強する、すべて理解するまで調べること」です。
でも技術士試験の合格が目的の場合、教科書を最初から順番にくまなく勉強していると非常に遠回りになってしまいます。
よって「教科書をしっかり勉強してから過去問をやる」のではなく「過去問を見て、必要な分野を教科書で勉強する」ことを念頭においてください。
過去問はいきなり時間を計って開始してもほとんど解けないと思います(私の場合そうでした)。
でもどんな分野が出題されて、何を重点的に勉強すればいいのかは何となくわかります。
過去問には難しい問題もあります。
もちろん自分にとって苦手な分野だってあるハズです。
でもそこにフォーカスし過ぎて貴重な学習時間の多くを費やしてしまったら効率が非常に悪いのです。
技術士一次試験で一番重要な事は「獲れる問題を確実に正解する」事です。
そしてそのために普段の練習で「自分が正解できる問題」を増やしていく作業をします。
最短で(自分の能力を最大限に生かして)合格するには、当ブログ記事に挙げた一次試験勉強に必要とされるテクニック、コツを事前に把握して練習しましょう。
技術士一次試験の取り組み全体については、こちらの過去ブログ記事に総まとめを作成していますのでぜひ参考にしてください。
→ 技術士一次試験対策 やること総まとめ【独学者必見】
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