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技術士 部門の選び方【部門が選べない人へおすすめ】

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技術士
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当ブログ記事では技術士の受験部門の選び方について書いています。

技術士 部門の選び方 【間違えると大きな回り道】

「技術士の勉強を始めようと思うけど、どの部門を選んだらいいの?」

「どの部門を選んだらいいのか決まらない。。」
「そもそも受かりやすい部門ってあるの?」

そのような思いを持っている人も多いのではないでしょうか?

どの技術部門を選んだらいいのか

という疑問です。

ここで間違った選択をしてしまうと後になって大きな回り道、時間ロスとなってしまいます。

一旦この記事を読んで腰を据えて考えましょう。

以下、結論に至るまでの記事を書いていますが、長くなったので先に結論を書いておきます。

当記事をまとめると、技術士部門の選択に迷ったらこのような順序で考えてみましょう。

〇自分の専門分野や業務、”名乗りたい分野”で決める
〇勤務先の分野から絞り込む
〇在学中or卒業して間もないなら学生時代の学科や得意科目から選ぶ

それでも選べないなら、
○一次試験の技術部門別の専門科目一覧を見る
○一次試験の過去問を見てみる
○二次試験の技術部門別の選択科目一覧を見る
○二次試験の過去問を見てみる

この流れで考えれば自分にとって「この部門が近いかな」と感じる部門に絞り込むことができるはずです。

(過去問や一次試験の専門科目、二次試験の選択科目は日本技術士会Webサイトの試験情報ページに公開されており、当ブログ記事はそこから抜粋して説明しています)

一次試験対策に必要となることをこちらのブログ記事にすべて網羅しています。
受験部門が何となく決まっている人は部門共通の基礎・適性科目の勉強を始めましょう。
→ 技術士一次試験対策 やること総まとめ【独学者必見】

技術士 部門一覧 【技術士資格の種類を把握】

正しい選択をするためには、まず相手を知ることが重要です。

つまり選択する部門にはどのような部門があってどのような違いがあるのか把握しましょう。

こちらの表は技術士21部門の全部門の一覧です。

この21種類の中から自分の受験する部門を選びます。

機械部門船舶・海洋部門航空・宇宙部門電気電子部門
化学部門繊維部門金属部門資源工学部門
建設部門上下水道部門衛生工学部門農業部門
森林部門水産部門経営工学部門情報工学部門
応用理学部門生物工学部門環境部門原子力・放射線部門
総合技術監理部門

まずはこの部門を眺めて“自分がその部門の技術士になるのか”イメージしてみましょう。

まだ部門を決められない人は「いくつか候補を絞り込んでいく」イメージで当てはまりそうな分野の2~3部門を選んでみてください。

部門によって受験者人数や合格率が大きく異なる

部門名を2~3部門に絞ったら今度はその部門について近年の合格率データを見てみましょう。

面倒なら前年のデータだけでもいいです。

実際に去年のデータを見てみましょう。

これは日本技術士会Webサイトの統計情報にて公開されている令和元年の二次試験に関する統計で、部門別の合格者数、合格率の一覧です。(リンク先のサイトに10年程度の過去の試験情報が公開されています)

建設部門の受験者数がダントツで多いことがわかります。

これは事業受注の優位性の関係から技術士資格を目指す受験者数が多いためです。
上下水道部門も同じ理由です。

次いで電気電子、機械部門と続いて多いことがわかります。

受験者数が多い → ネット上に情報が多い、教材の品揃えがよい

この受験者数が多い事からわかるのは、人が多いとそれだけ受験市場があるということです。

つまりどういうことかと言うと、

〇ネットやSNS上に情報量が多い
〇参考書やセミナー、通信教育など教材を探したときに品揃えが良い

という傾向があります。

傾向として知っておきましょう。

総合技術管理部門は技術士を取ってから(もしくは同時)

総合技術管理部門(略して総監部門と呼ばれる)を目指す人の多くは、いずれかの技術部門に合格して技術士となってから、というパターンです。

それだけ難易度も高いので、まだ受験部門で迷っている人は今回は除外しておいた方が無難です。

一方で総合技術管理部門は同時に受験もできる(試験日は別です)ので、同じ年度に一度に自分の選んだ技術部門+総監部門も取ってしまおうという考えの人は受験も可能です。

部門別に難易度が違う? 合格率を見よう

続いて”合格率”について見てみましょう(先ほどの写真の一番右の縦列)。

一番上の機械部門の合格率は19.4%
一方で、その下の船舶・海洋部門の合格率は30%

合格率に10%もの差があることがわかりますね。
この年が特別かもしれません。

もしも仮に自分がこの2部門でどちらを受験するか最後まで迷っていたなら、2~3年は遡って合格率に傾向があるか確認しましょう。

自分が受験を迷っている候補の部門間にて合格率による傾向や難易度の差があれば、それに乗ってみるのはアリだと思います。

合格率についてはこちらのブログ記事にて分析しています。
→ 技術士の合格率を一次・二次試験、部門別で分析【自分の部門は確認要】

これら過去の統計に関する見方、傾向を調べる方法を把握しておけば、さらに次項にて行う部門の選択においての判断の助けになります。

とくに受験者の多い3部門についてブログ記事に個別でまとめたので参考に。
建設部門を徹底分析【合格率や試験内容、建築士との違いも】
機械部門の徹底分析【合格率や試験内容、機械設計技術者との違い】
電気電子部門の合格率や試験内容【他の電気系資格との違いも】

自分の専門分野や業務など”名乗りたい分野”で選ぶ

実際に自分の専門分野や業務に関連性の深い技術部門を選ぶ方がいい事は直感的にわかると思います。

技術士の受験勉強のトータル期間はすべて一発合格だったとしても2年弱に及ぶ長期戦です。

この長期戦に対して高いモチベーションを維持する面においても重要です。

自分の専門分野が明確 → その部門を選んだ方が合格しやすい

あなたの専門分野は何でしょうか?

私は機械設計者だ

私は生物の分析者です

といったように明確に答えることができる人は、その受験部門を受験しましょう。

自分の専門分野が一番知識、経験豊富ですので合格しやすいと言えます。

前出の合格しやすさや傾向は参考にしておき、専門分野を変える必要はありません。

素直に自分の専門分野を選びましょう。

自分の業務・業種から分野を選ぶ

この部分でよく選択の分岐が発生します。

例えば仮に自分が航空機関連・部品の設計者だったとします。

その場合、部門の名前から見て
「航空・宇宙部門が適しているのでは」
と思われますが、本人の業務として日常的に
「機械設計の図面を書いている状況」
であれば、機械部門の方が適している可能性もあります。

こういった場合は後述しますが、選択を迷っている部門の科目一覧の内容や過去問をみると、どちらが自分に近い部門なのか見えてきます。

勤務先の分野から絞り込む【特に建設部門の人は注意】

勤務先にて受験部門が当たり前のように要求されている場合もあります。

特に建設部門や上下水道部門の関連企業の場合、受注に影響があるため、受験すべき技術部門は社内で暗黙の中に決められている場合もあります。

新入社員や中途採用者で技術士の受験を考えている人は自分で何となく選ぶのではなく、先輩にも話を聞いてみましょう。

受験者の多い建設部門について、こちらのブログ記事に網羅してみました。
→ 技術士建設部門を徹底分析【合格率や試験内容、建築士との違いも】

在学中 or 卒業して間もないなら学生時代の学科や得意科目から選ぶ

在学中の大学生や高専生、もしくは卒業して間もないのであれば、専攻している学科の技術部門や得意な科目の技術部門にしましょう。

これは後に社会人となったときのキャリアの一貫性においても有利です。

例えば大学に在学中で材料力学の研究室にいた場合、履歴書や就職面接において

就職活動中の学生
就職活動中の学生

技術士の一次試験を金属部門で合格しています。
就職してからエンジニアとして実務経験を積んだら技術士を受験する予定です。

このようにアピールできれば、金属材料系の企業にて採用される可能性もグッとUPするでしょう。

「プロのエンジニアになりたいという思いがあり、既にその思いを行動に移している」
という姿は採用担当者の目に留まるはずです。

少なくとも私が採用担当なら「おっ、この学生イイね」と思います。

一方で、もしも一次試験を合格してから全く別の分野の企業に就職した場合でも、二次試験を会社や業務内容に合わせて一次試験の合格部門と別の部門にて受験することも可能です。

ズレや方向転換について心配するよりも、現時点で得意な分野から技術部門を選択しましょう。

部門別に専門科目一覧 → 選択科目の過去問を見る

実際の試験の専門科目の一覧をみて、過去問を見てみましょう。

下記は一次試験の技術部門別の専門科目を一覧にしたものです。

技術部門専門科目専門科目の範囲
機械部門機械材料力学/機械力学・制御/熱工学/流体工学
船舶・海洋部門船舶・海洋材料・構造力学/浮体の力学/計測・制御/機械及びシステム
航空・宇宙部門航空・宇宙機体システム/航行援助施設/宇宙環境利用
電気電子部門電気電子発送配変電/電気応用/電子応用/情報通信/電気設備
化学部門化学セラミックス及び無機化学製品/有機化学製品/
燃料及び潤滑油/高分子製品/化学装置及び設備
繊維部門繊維繊維製品の製造及び評価
金属部門金属鉄鋼生産システム/非鉄生産システム/金属材料/
表面技術/金属加工
資源工学部門資源工学資源の開発及び生産/資源循環及び環境
建設部門建設土質及び基礎/鋼構造及びコンクリート/都市及び地方計画/
河川、砂防及び海岸・海洋/港湾及び空港/電力土木/道路/
鉄道/トンネル/施工計画、施工設備及び積算/建設環境
上下水道部門上下水道上水道及び工業用水道/下水道/水道環境
衛生工学部門衛生工学大気管理/水質管理/環境衛生工学(廃棄物管理を含む)/
建築衛生工学(空気調和施設及び建築環境施設を含む)
農業部門農業畜産/農芸化学/農業土木/農業及び蚕糸/農村地域計画/
農村環境/植物保護
森林部門森林林業/森林土木/林産/森林環境
水産部門水産漁業及び増養殖/水産加工/水産土木/水産水域環境
経営工学部門経営工学経営管理/数理・情報
情報工学部門情報工学コンピュータ科学/コンピュータ工学/ソフトウェア工学/
情報システム・データ工学/情報ネットワーク
応用理学部門応用理学物理及び化学/地球物理及び地球化学/地質
生物工学部門生物工学細胞遺伝子工学/生物化学工学/生物環境工学
環境部門環境大気、水、土壌等の環境の保全/地球環境の保全/
廃棄物等の物質循環の管理/環境の状況の測定分析及び監視/
自然生態系及び風景の保全/
自然環境の再生・修復及び自然とのふれあい推進
原子力・
放射線部門
原子力・
放射線
原子力/放射線/エネルギー
日本技術士会Webサイトより引用

部門名だけを見てもイメージしにくいですが、表の右側「専門科目の範囲」を眺めていると情報量が多いのでイメージしやすいと思います。

さらに一次試験の過去問を見てみましょう。

2~3部門の迷っている部門の過去問をみて、どちらが解けそうか考えてみます。
(現時点で解けなくても大丈夫です。どちらが”とっつき易いか”感じ取りましょう)

それでもどちらの部門にしたらいいか決めかねる、、、と言う人は、さらに二次試験の科目を見てみます。

こちらの表は建設部門の二次試験の選択科目と内容の一覧表です。

さらに詳しい内容が掲載されていることがわかります。
(ここでは内容が多過ぎるので例として建設部門のみ引用して掲載します)

選択科目選択科目の内容
土質及び基礎土質調査並びに地盤、土構造、基礎及び山留めの計画、設計、
施工及び維持管理に関する事項
鋼構造及びコンクリート鋼構造、コンクリート構造及び複合構造の計画、設計、
施工及び維持管理並びに鋼、コンクリートその他の建設材料に関する事項
都市及び地方計画国土計画、都市計画(土地利用、都市交通施設、公園緑地及び市街地整備を含む)、
地域計画その他の都市及び地方計画に関する事項
河川、砂防及び海岸・海洋治水・利水計画、治水・利水施設及び河川構造物の調査、設計、施工及び維持管理、
河川情報、砂防、その他の河川に関する事項、地すべり防止に関する事項
海岸保全計画、海岸施設・海岸及び海洋構造物の調査、設計、施工及び維持管理、

その他の海岸・海洋に関する事項
総合的な土砂管理に関する事項
港湾及び空港港湾計画、港湾施設・港湾構造物の調査、設計、施工及び維持管理
その他の港湾に関する事項
空港計画、空港施設・空港構造物の調査、設計、施工及び維持管理
その他の空港に関する事項
電力土木電源開発計画、電源開発施設、取放水及び水路構造物その他の電力土木に関する事項
道路道路計画、道路施設・道路構造物の調査、設計、施工及び維持管理・更新、
道路情報その他の道路に関する事項
鉄道新幹線鉄道、普通鉄道、特殊鉄道等における計画、施設、構造物その他の鉄道に関する事項
トンネルトンネル、トンネル施設及び地中構造物の計画、調査、設計、施工及び維持管理・更新、
トンネル工法、その他のトンネルに関する事項
施工計画、
施工設備及び積算
施工計画、施工管理、維持管理・更新、施工設備・機械・建設ICTその他の施工に関する事項、
積算及び建設マネジメントに関する事項
建設環境建設事業における自然環境及び生活環境の保全及び創出並びに環境影響評価に関する事項
日本技術士会Webサイトより引用

二次試験の選択科目の内容を見ればかなり情報量が多いので、一次試験の科目一覧よりもイメージしやすいと思います。

これを眺めながら一次試験と同じように過去問を見れば
「どの技術部門が自分に近いか」
感じることができると思います。

一次試験、二次試験のどちらの科目一覧表とも日本技術士会Webサイトの試験情報に公開されているので、自分の選択を迷っている部門の情報を調べてみましょう。

部門の選び方【まとめ+並行して学習スタートしよう】

以上、長くなりましたがまとめると、このような手順で受験部門を選びます。

〇自分の専門分野や業務、”名乗りたい分野”で決める
〇勤務先の分野から絞り込む
〇在学中or卒業して間もないなら学生時代の学科や得意科目から選ぶ

それでも選べないなら、
○一次試験の技術部門別の専門科目一覧を見る
○一次試験の過去問を見てみる
○二次試験の技術部門別の選択科目一覧を見る
○二次試験の過去問を見てみる

この流れで見ていけば、きっと自分にとって「この部門が近いかな」と感じることができるはずです。

基礎・適性科目は全部門共通 先に学習をスタートしよう

技術士の受験部門の選び方に迷っているものの、基礎・適性科目は”全部門共通”です。

部門の選択に迷っている間に他の受験生に遅れをとらないためにも先に学習をスタートすべきです。

当たり前ですが “迷いのない受験生” は既に学習を開始しています。

参考書や通信教育が到着する間、勉強しながらでも部門の選択は間に合うので、他の受験生に遅れをとらないように先に基礎・適性科目の学習をスタートさせましょう。

こちらのブログ記事でおすすめの参考書を紹介していますので、ぜひスタートダッシュしてください。
→ 技術士一次試験 基礎・適性科目おすすめ参考書【1冊でOK】

「参考書だけでは不安」という人にはこちらで通信教育の紹介をしていますので、通信教育で学習ペースを掴みましょう。
→ 技術士一次試験おすすめの通信教育【学習ペース維持が不安な人へ】

こちらのブログ記事では一次試験の対策について、受験テクニックや勉強方法など他にも必要となることをすべて網羅してまとめています。
ぜひ情報収集にフル活用して一次試験を乗り切ってください。

【番外】部門の疑問 よくある質問

技術士の部門に関して、よくある疑問について日本技術士会Webサイトから引用させてもらいました。
当てはまる人の参考になれば思います。

一次試験と二次試験は別の部門を選んでいいのか

 → 二次試験にて一次試験の選択部門と異なっていても問題ありません。
   全ての技術部門の中から選択して受験することができます。

複数部門を受験、併願できるのか

 → 複数部門を受験してもOKです。
   一次試験は1回合格していればOKで、再度一次試験を受験する必要もありません。

他の国家資格を持っていると試験免除などの優遇がある部門があるのか

 → あります。
   該当する資格を持っていると一次試験、もしくは特定の科目が免除になる部門があります。
   こちらのブログ記事にまとめています。
   → 技術士 一次試験が免除になる条件 総まとめ

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