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技術士機械部門の徹底分析【合格率や試験内容、機械設計技術者との違い】

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技術士機械部門の徹底分析【合格率や試験内容、機械設計技術者との違い】 技術士
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当ブログ記事は技術士の機械部門について書いています。

技術士機械部門を徹底分析

技術士資格試験は技術分野別に21の部門にわかれていますが、その中から私が受験した機械部門にクローズアップして徹底分析してみました。

これから受験を検討している人の参考にしていただければと思います。

受験者が多い→ネットに情報が多い

機械部門の受験者数は建設部門に次いで毎年トップ3に入ります。

受験する人が多いとそれだけ情報量があります。

ただでさえ少々マニアックな資格である技術士(わたしもですが、、)は他の国家資格と比較すると情報量が圧倒的に少ないです。

一方で機械部門については技術士資格の中では受験者数が多い部類に入るため、他の技術士の部門と比較するとネットやSNS上に情報量が多いです。

当ブログ記事でも建設部門、機械部門についてクローズアップして分析しているのは受験者数が多いからです。

これらネットやSNS上の情報を積極的に活用しましょう。

受験者が多いから教材が豊富

受験者が多いとそれだけ受験市場が活発になります。
(ニーズの量に比例して市場は大きくなるので)

よって参考書やセミナー、通信教育など教材を探したときに、他の部門よりも品揃えが良いという傾向があります。

傾向として知っておき有効に活用しましょう。

技術士機械部門の合格率

技術士試験の合格率について機械部門にクローズアップして集計、整理してみました。

一次試験と二次試験のそれぞれの合格率について、直近6年分のデータと推移を見れるようにグラフ化しています。

元データは日本技術士会Webサイトで発表されてます。

機械部門 一次試験の合格率

一次試験の機械部門の直近6年の合格率がこちらです。

青の棒グラフが受験者数(左縦軸)でオレンジ線が合格率(右縦軸)の推移です。

機械部門の一次試験受験者数は1370~2205人の間、合格率は34.8~57.6%程度で推移しています。

令和元年度の第一次試験については台風19号の影響で一部試験会場での試験が中止となり再試験が行われたので、両方の試験の受験者人数と合格者人数を合計して合格率を算出しています。
(それでも受験者数が500人程度少なかったようですね)

平成30年度の合格率が40%を下回ったことから、この年度の受験生は厳しかったと感じていることでしょう。

機械部門 二次試験の合格率

二次試験の機械部門の直近6年の合格率がこちらです。

青の棒グラフが受験者数(左縦軸)でオレンジ線が合格率(右縦軸)の推移です。

機械部門の二次試験受験者数は766~1178人の間、合格率は18.5~21.6%で推移しています。

とくに令和2年度の合格率が18.5%と低い結果であり、この年に合格できた人は優秀だったことが想像できます。

直近3年間にて受験者数が減少傾向、直近2年は合格率も下がっています。

今年は合格率が上がってくれることを期待したいですね。

機械部門と他部門の合格率を比較

機械部門と他の技術士部門と比較したらどうなっているのでしょうか。

部門全体における一次試験、二次試験の直近5年の合格率はこのようになっています。

  • 一次試験の全体の合格率:37.8~51.4%
  • 二次試験の全体の合格率:9.1~14.6%

この結果からみると一次試験はあまりかわりません。

一方で機械部門が18.5~21.6%でしたので、全体の二次試験合格率よりも機械部門の合格率が高い傾向があることがわかります。

部門全体における合格率についてはこちらのブログ記事にて集計して分析しています。
他技術部門の状況が気になる人は参考にしてください。
→ 技術士の合格率を一次・二次試験、部門別で分析【受験部門を確認しよう】

技術士機械部門の難易度は?

機械部門の合格率は他の技術士部門よりも高い傾向があることがわかりました。

一般的に「難易度が高い」とよく言われる技術士資格について、「何が理由で難易度が高いと言われているのか」という点について考えてみましょう。

難しいところを重点的に対策すれば、合格は近づくハズです。

技術士は難易度が高いと言われている理由

こちらのブログ記事では「技術士資格は難しい」とされている理由がなぜかについて考えてみました。
→ 技術士の難易度は?”難しい理由”を対策して合格可能性を上げよう

二次試験の難しさが一番のネックになっていますが、他にも「難しさ」について事前に把握しておくことで、それらに対処しながら受験勉強を進めることができるのでおすすめです。

“挫折してしまう可能性” を未然に防止しましょう。

機械部門については二次試験の直近6年の合格率が他部門よりも高い傾向があるので、二次試験で得点できれば合格の可能性がさらに高くなるといえます。

合格までの勉強時間はどれくらい?

難しさの指標として「合格までどれくらいの勉強時間が必要か」について、こちらのブログ記事でトータル勉強時間と各試験における勉強時間を公開しています。
→ 【独学】技術士合格まで受験に費やした勉強時間は合計で何時間か?

わたしも機械部門なのですが一次試験の勉強開始から二次試験の筆記、口頭試験の合格までトータル1000時間の勉強時間となりました。

もちろん当ブログ情報や通信教育の活用などによって、さらに時短することは充分に可能と思いますので自分に適した方法を探りながらドンドン採用して時短チャレンジしてください。

技術士の機械部門と機械設計技術者の違い

機械系のエンジニアで資格を取得したい時によく聞くのが、「技術士の機械部門と機械設計技術者のどちらを目指すべきか」という疑問です。

技術士は国家資格、機械設計技術者は民間資格

まず資格の種類としての違いがあります。

技術士は国が定めた国家資格であり、技術士のあるべき姿や試験など技術士法という法律に定められています。

技術士資格の地位や知名度の向上、資格の活用に対する活動について、公益社団法人日本技術士会が中心となって勧めており、産学界や海外のエンジニア資格との関係構築を担っています。

一方で機械設計技術者の資格は民間団体の一般社団法人 日本機械設計工業会が実施しており、機械設計における技術力を認定する資格です。

この国家資格と民間団体による資格という違いは認識しておきましょう。

どちらを目指す? 機械設計者それとも機械の総合エンジニア

機械設計技術者は文字通り “機械設計” の技術者の技術力を認定する資格です。

つまり設計、設計者に特化していることがわかります。

一方で技術士は “機械部門” ですので機械全般を指しています。

つまり機械に関する総合エンジニアであることがわかります。

技術士は統括的に技術を考える視点も求められており、問題解決を目指すコンサルティングの要素を持っています。

自分が目指す姿が “機械設計のプロ” なのか、それとも機械設計の技術・知識をベースにした”機械の総合エンジニアのプロ” なのかという視点で考えてみると、どちらの資格が適しているか見えてきます。

どちらの資格を目指すべきか判断できない人は、自分の担当や将来のキャリアとしてどちらがいいか、勤務している会社の先輩や所属の上司に相談してみましょう。

機械設計技術者の資格を目指そうと考えた人はこちらでおすすめの参考書をピックアップしているのでチェックしてください。
→ 機械設計技術者試験におすすめ参考書を紹介【目指せ資格取得】

技術士一次試験 機械部門 試験内容

技術士一次試験は基礎科目、適性科目、専門科目の3科目について試験が行われます。

基礎科目、適正科目は各部門共通であり、専門科目については各部門ごとの内容となっています。

機械部門の専門科目

機械部門の専門科目は下記の範囲からの出題となります。

  • 材料力学
  • 機械力学・制御
  • 熱工学
  • 流体工学

理工系大学生が大学の講義で学ぶ4力学です。

この範囲に照準を合わせて過去問を中心に学習していきましょう。

こちらは令和3年度の試験についてなので、自分が受験する年度について事前に日本技術士会Webサイトの試験情報ページにて確認しましょう。

それぞれの学習範囲については過去問を見ながら教科書を見ていくとわかってきます。
→ 技術士一次試験の学習範囲と重点分野は過去問で狙いを定めよう

技術士一次試験の対策

一次試験の対策については部門共通でこちらのブログ記事にまとめています。
→ 技術士一次試験対策 やること総まとめ【独学者必見】

科目別の勉強方法や技術士の倫理、一次試験に必要なテクニックなど、詳細の説明ページにリンクでいけるようになっています。

一次試験 基礎・適性科目 おすすめ参考書と通信教育

基礎・適性科目は部門共通です。

こちらの記事で参考書についてピックアップしています。

参考書だけだと不安な人は通信教育の併用も検討しましょう。

一次試験 機械部門の専門科目おすすめの参考書

機械部門の一次試験、専門科目についておすすめの参考書をこちらのブログ記事でピックアップしています。

参考書を選ぶときの注意点とアドバイスも書いています。
また参考書だけでなくおすすめの教科書もあるので、選定時の参考になればと思います。

技術士二次試験 機械部門 試験内容

二次試験は筆記試験と口頭試験に分かれており、筆記試験に合格した人だけが口頭試験に進むことができます。

筆記試験は論文形式となっており、各部門の必須科目と下記の選択科目について試験が行われます。

機械部門の二次試験の選択科目

二次試験の機械部門における選択科目は下記の11の選択科目の中からあらかじめ選択します。

選択科目選択科目の内容
機械設計設計工学、機械総合、機械要素、設計情報管理、CAD(コンピュータ支援設計)CAE(コンピュータ援用工学)、PLM(製品ライフサイクル管理)その他の機械設計に関する事項
材料強度・
信頼性
材料力学、破壊力学、構造解析・設計、機械材料、表面工学・トライボロジー、安全性・信頼性工学、その他の材料強度・信頼性に関する事項
機構ダイナミクス・制御機械力学、制御工学、メカトロニクス、ロボット工学、交通・物流機械、建設機械、情報・精密機器、計測機器その他の機構ダイナミクス・制御に関する事項
熱・動力エネルギー機器熱工学(熱力学、伝熱工学、燃焼工学)、熱交換器、空調機器、冷凍機器、内燃機関、外燃機関、ボイラ、太陽光発電、燃料電池その他の熱・動力エネルギー機器に関する事項
流体機器流体工学、流体機械(ポンプ、ブロワー、圧縮機等)、風力発電、水車、油空圧機器その他の流体機器に関する事項
加工・生産システム・産業機械加工技術、生産システム、生産設備・産業用ロボット、産業機械、工場計画その他の加工・生産システム・産業機械に関する事項
技術士 二次試験 機械部門 選択科目(日本技術士会Webサイトより)

こちらは令和3年度の試験についてなので、自分が受験する年度については事前に日本技術士会Webサイトの試験情報ページにて確認しましょう。

技術士二次試験の対策

二次試験の対策については部門共通でこちらのブログ記事にまとめています。
→ 技術士二次試験 筆記論文・口頭対策 総まとめ【独学者は必見】

勉強方法や論文試験の練習方法、技術士の倫理、二次試験に必要なテクニックなど、詳細の説明ページにリンクしています。

機械部門二次試験おすすめの参考書

一次試験と同様に二次試験についてもおすすめの参考書をこちらのブログ記事でピックアップしています。

参考書を選ぶときの注意点とアドバイスも書いているので、選定時の参考になればと思います。

二次試験のおすすめ通信講座

二次試験のおすすめ通信講座についてこちらでブログ記事にまとめています。
→ 技術士二次試験おすすめ通信講座2つを比較

二次試験の対策として、自分の書いた論文を第三者に見てもらい客観的な意見をもらう事によって効率よくレベルアップすることができます。

一方で通信講座は費用が高額なので、費用の安さを重視にするか、それとも添削回数を重視するかという視点で見ると判断しやすいです。



以上、技術士の機械部門についてクローズアップしてみました。

受験仲間を見つけて情報交換しながら一緒に頑張るのもモチベーション維持におすすめです。

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