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技術士二次試験 解答例①【標準化】

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技術士
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技術士二次試験の筆記テストの論文解答例を想定して公開するシリーズです。

今回は「標準化」をキーワードとして出題されたと仮定して解答例について記述しています。

技術士二次試験 解答例①【標準化】

部門は機械部門の機械設計を選択した想定です。

これは実際にわたしの試験対策学習期間に作成したもので、数回の練習を重ねてブラッシュアップし、何度も読み返して頭に入れたものです。

こちらの記事にて技術士二次試験対策の総まとめ記事をまとめています。
学習方法から筆記試験に必要なテクニック、おすすめの参考書、標準化以外の他キーワードに関する解答例リンクもあるのでこちらも参考にしてください。

今回は解答用紙1枚を想定して収まるように書いていきます。

仮に2枚、3枚の課題となる場合は、各項目で詳細説明や関連キーワードを拾って追加し、文字数を調整しましょう。

実際に練習用の解答用紙に手書きしたものがこちらです。

標準化

文字が汚いのは時間制限を掛けて書いたこと(言い訳ですが、、)もありますが、皆さんはもう少し綺麗に書いた方が心象は良くなると思います。

この文章を書くのに掛かった時間はちょうど20分でした。
(初回ではないです。何回か練習して、やっとこさ20分です)

下線の引き方、段落の開け方、ナンバリングなど、文章以外の配置やレイアウトも参考にしてみてください。

以下に解答例の記述を文字に起こしてみます。

標準化の概要

標準化とは複数の製品、設備において部品やユニットを共通化する事によって効率化を実現する手法である。

標準化の実施方法

①統廃合による機種の削減
 同じ目的、機能、サイズの機種について統廃合を行う。これにより標準化の効果を大きいものとできる。

②ユニット単位のモジュール化
 製品や設備内での機能やユニットについてモジュール化を行う。モジュール単位の組み合わせにより、異なる種類の製品、設備とできるように設計する。

③使用する部品の共通化
 部品を機能ごとに共通化する。サイズ別にラインナップを揃えて決めておくと設計がしやすい。

標準化による期待、効果

①新規設計部分の減少による設計工数の削減
②モジュール、部品の使用頻度増による信頼性の向上
 使用頻度が増えるため改善される機会が増える
③共通部品による加工時間短縮、購入品費の削減
 加工品は同時加工、購入品は大量発注が可能となる。
④共通在庫が可能となるため在庫総量の削減が可能

標準化の留意点

部品のロット数増加により下記2点の留意点がある。

  • メガサプライヤへの発注の集中
  • 不具合発生時の対象範囲が広くなる

以上、ここまでで1枚答案の想定として書いています。

備考) 一部PDFと言い回しが違うところは読みやすい言い回しに修正しています。

解答用紙2枚あるいは3枚の場合の対応

もし2枚以上の記述が必要な場合、さらに内容を充実させて下記の内容を追加して文字数と内容をグレードアップさせましょう。

○はじめに、を追加
 記述最初に下記のような導入を入れてもいいと思います。

設計における標準化の推進について、自らの専門分野である装置設計の例を挙げながら以下に述べる。

○2-①統廃合による機種の削減 の項に下記を補足
 同じ目的を持った装置は機種を統一し、切替部品などによって対応できるようにする。標準化による機種の削減によって装置の組み立て作業や量産導入に至るまでのフローも標準化することが可能となる。

○2-②ユニット単位のモジュール化 の項に下記を補足
 搬送装置を例に挙げる。ワーク上下動モジュール、ワーク反転モジュール、ワーク旋回モジュールなどのように基本的な機能ごとにモジュール化したユニットをそれぞれ準備しておく。装置全体の設計としては必要に応じてこれらモジュールを組み合わせることで、全体として必要な機能を持った装置を完成させる。

○標準化の期待効果 の内容を膨らませて充実させる。

○標準化を推進する際の阻害要因 の項を追加

追加) 標準化の期待効果

適正に標準化を進めることで以下の効果を得ることができる。

①設計工数の削減
 共通部品、モジュール使用することで、全体に占める新規設計部分を減らすことができる。新規設計部分を減らすことで、全体の設計工数が減らすことができ、より重要な部分に時間を費やすことが可能となる。

②コストの削減、以下項目のコストを削減することができる。
 ○設計工数の削減による人件費
 ○共通部品の採用による部品加工費
  同じ形状の部品は並べて一括加工することができる。加工段取り替えを減らすことで加工時間の短縮が可能となり、全体の加工費を下げることができる。
 ○共通部品の一括手配による購入費用の削減
  同じ種類の購入品を増やすことで購入価格を下げることが可能となる。

③信頼性の向上
 信頼性のあるモジュール、経験のある構造、部品を使用することで装置全体の信頼性を向上することができる。

追加) 標準化を推進する際の阻害要因

①設計者への認識教育の不足
 標準化を効率的に進めるためには設計者に正しく標準化のメリットや必要性を認識してもらう必要がある。設計者によっては「自由な設計を阻む」ことと受け止められることがあるため、設計工数の削減、それにより重要な部分への時間を充てられるというメリットを説いて納得を得てもらう。設計者に共通部品、モジュールを使用する意識が無い場合、標準化の推進は進まないため認識教育、説明を十分に行う。

②標準部品、モジュールの質、量の準備
 標準部品の選択肢が少ない場合は結局新規で設計する必要が生じてしまう。また標準部品、モジュールの信頼性が低い場合や対応範囲が限定されている場合は安易に使用することができず、新たに設計する必要が生じてしまう。そのため標準部品、モジュールの質と量の充実を図ることが大切である。

③標準部品情報へのアクセス性、更新などデータ管理
 揃えた標準部品、モジュールをすぐに使用できる環境を整える必要がある。特にCADデータが使用できることが設計者にとっては重要である。求める部品のデータが探しやすく、見つけてからダウンロードやコピーを行い直ちに使用可能にすることを可能にしなければならない。また保管されている部品やモジュールデータは改善による更新や変更者記録など適切に管理し、永続的に使用できるものとする必要がある。


今回の記事は以上です。

下記のリンク記事にて技術士二次試験対策の総まとめ記事にしています。
学習方法から筆記試験に必要なテクニック、おすすめの参考書、今回の「標準化」以外のキーワード解答例リンクもあるので参考にしてください。

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