思考力を鍛えるおすすめ本「考える力をつける3つの道具」

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当ブログ記事は考える力を身につけたい、思考力を鍛えたい若手新入社員や新人エンジニアにおすすめの「考える力をつける3つの道具」という本を紹介しています。

新人や若手エンジニアへおすすめする本「考える力をつける3つの道具」

この本はわたしが

問題解決のための考え方や思考のアプローチをわかりやすく説明されている本は無いかなあ

と探していて出会った本です。

まず本を開いたときの印象ですが、マンガや挿絵が多く視覚的に非常にわかり易いのが特徴的です。

各テーマ毎に非常にわかりやすい例のフローチャートを説明する形式になっており、一般的に「問題解決や思考法、考え方の本って難解だよね」という印象を取り去ってくれます。

かんたんな表現で”考える力”を身につけることができる

今回おすすめする「考える力をつける3つの道具」のいいところは、

とても簡単な表現、説明によって考える力、思考力を養い問題解決手法を身につけることができること

です。

「考える力、思考力、問題解決の手法」というと何だか難しいイメージがありますよね。

アマゾンや書店で「問題解決」「思考法」に関する本を探してみるとわかりますが、難しい内容で分厚い本が多いことがわかります。

でも実際は「難しいことを簡単に、相手にわかりやすく説明する」ことの方が難しいのです。

この本ではまさしく「難しいことをかんたんにわかりやすく」説明されています。

よって「問題解決って、思考法ってどのようなアプローチがあるのだろう」という疑問を最初に感じやすい新人や若手エンジニアに対して、とってもおすすめしたい本です。

いきなり難しい本は逆効果 まずは簡単な内容を実践できるようにしよう

また先輩社員やベテラン社員にとっても先に自分で読んでから、若手や新人社員に対して
「この本を読んでおくといいよ、簡単で読みやすいから」
と気軽におすすめするのにとても適しています。

よくカッコつけて若手に「難解な本」を薦める人がいますが逆効果なのでやめましょう。

きっと薦められた後輩は、
「あの人ほんとにわかってるのかな?」
「この本、何が言いたいのかさっぱりわからないな」
「本自体が難しくて実際の問題にどうやって生かせばいいか想像つかない」
「オレって意識高い系とアピールしてるのかな」
と思ってるハズ。。。

繰り返しになりますが、「難しいことを難しく説明する”よくわからない本”」はたくさんあります。

ただそれは自分のレベル感の要因もあるので一概にそれらの本が悪いわけではありません。

最初に難しい本を読んでしまうと興味自体がなくなってしまう可能性が非常に高いので避けた方が無難です。

この「考える力をつける3つの道具」考え方のアプローチをとてもかんたんに説明しています。

よって、まずは最初にこの本に書いてあることを実践し、使いこなせるようになることをおすすめします。

難しい本はそれから読めばいいのです。

その方が自分の考える力や問題解決レベルも上がっているので、難しい内容も頭に入りやすいはずです。

「考える力をつける3つの道具」をざっくり要約

まず題名にある「3つの道具」ですが、表紙にあるように下記が紹介されています。

  • ブランチ:問題をわかりやすく整理する道具
  • クラウド:板挟みを解消する道具
  • アンビシャス・ターゲットツリー:障害を予想して目標を実現する道具

それぞれがどのような道具でどのように使うのかについて、わかりやすい例を用いながら本編にて説明されています。

本を開くと前書きとして最初に「ウサギとカメ」のイラスト絵本、「アリとキリギリス」のイラスト絵本のストーリーが始まります。

この誰もが知っている童話に出てくるウサギとキリギリスが
「自分達は何がいけなかったのだろうか」
「自分達はどうすればよかったのだろうか」
という疑問をもち、ウサギとキリギリスが先ほど挙げた「3つの道具」を一緒に説明していくように話が進みます。

問題をわかりやすく整理する「ブランチ」

この手法は原因と結果をフローチャート図で書いてそれぞれを矢印で繋いで因果関係をわかり易くする手法です。

原因が複数ある場合もそれらをすべて書き出して、関連性がわかるようにしておきます。

これら原因や結果、因果関係をすべて書き出して俯瞰的に見えるようにした上で、
「なぜそうなってしまったか」
「そうならないためにはどうすればいいか」
について考えを掘り下げていく手法です。

仕事で問題に直面した時にいろいろな原因、障害、因果関係がありますよね。

これらを頭の中でグルグルと考えていても、その考えをまとめたり客観的に分析することは非常に難しいです。

人間の脳は一つの事を集中して考えることに向いていて、たくさんの事をマルチタスクに考えて進めることは苦手なんですね。

このように因果関係を書き出して見えるようにしてから改めてじっくりと考えることによって客観的に原因を掘り下げる、分析するために非常にやりやすいのです。

本の中では実際のアリとキリギリスの事例を書き出して、考えを進めていく流れがわかりやすく説明されています。

相反や板挟みを解消する「クラウド」

クラウドという手法ですが、これもブランチと同じように事象を書き出していくのですが、ブランチの場合は相反事象に対して行います。

“相反事象”というのは「あちらを立てるとこちらが立たず」という状況の事です。

「考える力をつける3つの道具」のなかではアリとキリギリスの童話のキリギリスの例を挙げてわかりやすく説明しています。

キリギリスの目的は「ずっと楽しく暮らす」なのですが、一方で厳しい冬を乗り越えるためには働いて冬に備える必要があります。

ずっと楽しく暮らすためには「働かない」ことと「働いて冬に備える」ことの二つの相反する事象を解決する必要があります。

この相反事象を例に挙げて、クラウドの図の書き方、分析手法が説明されています。

相反事象は一見すると解決が難しいと思ってしまうのですが、要望と行動に焦点を合わせて書き出して分解していくと「それら個々の個別課題を解決するにはどうしたらいいか」が見えてきやすいんですね。

「あちらを立てるとこちらが立たず」と何となく感じていたことも、その個々の要望と行動を書き出して、ひとつづつ分解して焦点を当てていくと解決策が見えてくるのです。

このような考え方、考える方法を普段から意識していると、「わからないこと」に直面した時でも、すぐに考えることをやめずにさらに掘り下げていく思考力や考える力をつけることができます。

目標を実現する「アンビシャス・ターゲットツリー」

こちらは目標達成のための手法です。

「目標を書き出す事」は特に重要という点では私も同じ意見です。

わたしも技術士の受験ノートの1ページ目に「いつまでに技術士資格を取る」と書いて、その下に「二次試験に合格する日にち」、「一次試験に合格する日にち」とそれを達成するためのスケジュールを書いていました。

この「アンビシャス・ターゲットツリー」は一番上に最終目標を書いて、その下に中間目標を書きます。

中間目標を達成するためにはそれぞれの「障害」があり、それを乗り越えるためには必要な行動を書き出していくことで、やることが明確になります。

しっかりと分解して、掘り下げて考える力が身についてきて、さらに行動に移すことができれば事態が変わってくることでしょう。

「書き出すこと」で考えの本質が見えてくることを教えてくれる本

今回おすすめしている本「考える力をつける3つの道具」は、上記の3つの手法いずれも「因果関係、目標、行動などを実際に書き出して個別にアプローチしていく」ことで問題解決の糸口をさぐることを実感させてくれます。

そして実際に「どのように書き出して分析していけばいいか」という方法を教えてくれます。

そのパターンを覚えてしまえば実際の自分の抱えている問題、課題、目標に照らし合わせて分析することができるようになります。

考えに行き詰まった時のアプローチを教えてくれる

「考える力をつける3つの道具」は考えに行き詰ったときでも、そこからさらにどうやって考えを進めていけばいいかについて、教えてくれている本です。

常にこの内容を意識していれば、すぐにあきらめないで根気よく考える力、掘り下げて考える思考力が身についてきます。

とくに新入社員や若手、新人エンジニアにとっては経験も浅いため「課題や問題に直面した時にどうすればいいのか客観的に考えることが難しい」と思います。

そんな環境に直面して、どうすればいいかわからずに悩んでいる人に対して
「どのように問題にアプローチしていけばいいか」
という手法や考え方、それを行動に移す方法を示してくれます。

繰り返しになりますが、特にこの本が他の問題解決本、思考力の本と違う点が「非常にわかりやすい」という部分です。

よって問題解決の本を読むのであれば、難しい本を読む前にまずは「考える力をつける3つの道具」を読むことを是非おすすめします。

またこちらのブログ記事「若手・新人エンジニアおすすめ本【まずはこの4冊】マンガもあるよ」では若手・新人のエンジニアにおすすめしたい本を紹介しています。

こちらも是非参考にしてみてください。

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