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機械部門一次試験の過去問から制御工学について分析

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技術士 機械部門の一次試験 過去問から制御工学 技術士
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こちらの記事にて一次試験の過去問の数年分について分析を行い
「どの分野に出題の重点が置かれているか」
についてまとめました。

今回は全体の分析からピンポイントで制御工学についてさらに深堀して、何を重点的に、どこまで学習すればいいか確認していきましょう。

機械部門一次試験の過去問から制御工学について分析

平成24年~21年の技術士機械部門専門科目の一次試験について、制御工学に関する問題をまとめてきました。

さっそくですが今回の分析結果として、最初に総括を書いておきます。
時間がない人は総括を読んで傾向、方向性を確認して勉強範囲の参考にしてください。

○ブロック線図から伝達関数を求める問題が頻出しているので理解しておく
 ・基本形である直列接続、並列接続、フィードバック接続を覚えて、
  式を理解できるようにしておく。
 ・ゲインと時定数
  ブロック線図から系全体の伝達関数を求めて、
  sとKを求められるようにしておく

○逆ラプラス変換も出題頻度が高い
 ・変換表はすべて覚えなくてもよい
 ・過去問を解きながらパターンを身に着ける
 ・部分分数に分解する方法や、通常の分解では解が出ない場合など
  状況別に対応できるようにしておく

○安定性の判別
 ・1+G(s)=0 の特性方程式の根aを調べる
  a>0なら発散、a<0なら収束
 ・伝達関数G(s)の分母=0となる値(極)が負ならば安定
  一つでも正があれば不安定
 ・ラウス・フルビッツの安定判別法(特性方程式が3次式)
 ・2次系の特性根
  複素平面上の理解、ナイキストの安定判別法(ベクトル軌跡)の理解
 ・ゲイン余裕と位相余裕の両方とも正である系は安定

○文章問題の出題頻度が多いため、教科書を読んで広く理解しておく
 深く専門的に理解していなくても、出題文章を読んでおき、
 意味が理解できる程度の深さでよい。

○学習範囲は安定性判別までで大丈夫

といったところです。

制御工学は業務等で関わりがない人だと少しとっつきにくい印象がありますが、材料力学よりも難易度が低いと感じました。

出題も絞られているため勉強すれば得点源になりやすい分野です(勉強時間効果が高い、つまり少ない勉強時間で効果が大きい、とも言えます)。

特にブロック線図から伝達関数を求める方法と逆ラプラス変換はできるようにしておきましょう。

このように過去問の分析をしながら、全体の出題傾向を探りつつ、熱力学分野の学習すべき範囲を絞っていき、上記のような総括にまとめます。

過去問や教科書を見ながら傾向を俯瞰的に眺めていると、必要とされている内容や学習しておくべき内容の目星がついてきます。

それでは実際に分析してみましょう。

平成24年 制御工学の過去問

11.伝達関数 安定と不安定
12.ブロック線図 伝達関数はどれか?
13.像関数F(s)を逆ラプラス変換
  → 平成21年,17と全く同じ問題
14.微分方程式 伝達関数
15.文章問題 制御量とは?
16.伝達関数G(s)のゲインは?

平成23年 制御工学の過去問

17.ラプラス変換F(s)のとき逆ラプラス変換
18.ブロック線図 伝達関数はどれか?
19.文章問題 入力関数と応答を選択
20.文章問題 フィードバック制御
21.伝達関数G(s)、入力U(t)、 定常出力はどれか?
22.伝達関数P(s)、コントローラK(s)、 フィードバック特性根は?

平成22年 制御工学の過去問

13.ラプラス変換F(s)のとき逆ラプラス変換
14.ブロック線図8種類 等価なのはどれか?
15.文章問題 伝達関数、根軌跡、ボード線図、ベクトル軌跡、ナイキテスト
16.文章問題 フィードバック制御、システム時間応答
17.ブロック線図から時定数 ゲイン定数は?
18.ブロック線図、コントローラC(s)、A→∞における定常位置偏差は?
20.伝達関数P(s)に対してコントローラK(s) 安定に保たれるKの範囲は?

平成21年 制御工学の過去問

13.文章問題 ブロック線図の説明
14.ブロック線図、伝達関数はどれか?
15.3つの制御系、特性方程式の解が3つ → 安定性は?
16.伝達関数G(s)、ステップ応答C(t)の図はどれか?
17.像関数F(s)を逆ラプラス変換
  →平成24年,13と全く同じ問題
18.フィードバック係数ベクトル行列

まとめ

今回のように過去問の中でも学習分野について分析してみると、
その部門の技術士になるためにはどの学習を重点的に学習すればよいか?
教科書でいうとどの範囲まで学習すればいいか?
について見えてきます。

今回は機械部門の制御工学について分析しましたが、技術士部門や学習分野が違っていても分析方法は同じです。

自分の受験する年から4~5年程度さかのぼって過去問分析を行い、傾向を掴んでください。

当ブログでは機械部門の他分野についても分析しています。

下記の記事は過去問全体の分析の記事ですが、その中にそれぞれの学習分野別に分析した記事リンクがあります。
どの学問分野の出題比重が多いか調べる方法の参考にしてください。


分析方法を参考にして自分で直近数年の過去問について分析してみましょう。

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