イノベーションや新規事業プロジェクトの創出活動、その運営組織について考えたり、学習する上でおすすめの本を紹介します。
両利きの経営
チャールズ・A・オライリーが発表している「両利きの経営」という書籍「両利きの経営」日本語訳です。
両利きの経営とは「既存事業の深堀」と「新規事業の探索」を両立させる経営理論の事です。
企業にとって現状の経営を維持・伸展するために利益を確実に確保・最大化するための既存事業は最も重要です。
一方で数年先、数十年先、それ以上に企業が永続していくためには既存事業の深堀だけでは不十分です。
時代のニーズや社会の変化に合わせて新規事業を探索し、その探索した新規事業を利益に変える、継続的な事業に結び付けていく必要があります。
この書籍「両利きの経営」では、「既存事業の深堀」と「新規事業の探索」という異なる面を持った企業活動をどのように両立させて、どちらも成功させるにはどうしたらよいか、に関する手法や経営論を学ぶことができます。
両利きの組織をつくる ー 大企業病を打破する「攻めと守りの経営」
こちらの「両利きの組織をつくる」という本は上述の「両利きの経営」に関して「日本企業における両利きの経営をどのようにすればいいのか」という視点で書かれています。
日本人の著者なので感覚的にも納得できる部分が多く、エンジニアであり組織論や経営論の初心者である私にとってもわかり易く両利きの経営について学ぶことができました。
こちらのブログ記事にて詳細について紹介していますので是非参考にしてください。
→ ブログ記事 「両利きの組織をつくる」を読んで日本企業の組織進化・経営を考える
ステージゲート法 ー 製造業のためのイノベーション・マネジメント
こちらの書籍「ステージゲート法」は「製造業のための~」と副題がありますが、一般的なプロジェクトマネジメントを学ぶにも非常におすすめです。
プロジェクトや開発テーマを進捗によってステージ(フェーズとも呼ばれる)を設定し、そのステージを進むためにゲートを設置し、ゲートのタイミングで評価を行います。
このゲートにおける評価の視点、度合い、評価者について、ステージを進むごとに変えて(難易度を上げて)いきます。
非常に多くの企業のプロジェクトマネジメントにおいて導入されており、製造業だけでなく会社員であれば心当たりのある人が多いと思います。
どのようになレベルの概念でステージを分けているのか、ゲートにおける評価視点についてなど、一般的な話や他企業の実例もあるので、自社のプロジェクトマネジメント手法と比較して考えてみると非常に参考になります。
2040年の未来予測
こちらの書籍「2040年の未来予測」は題名の通り予測本ですが、読んでいると様々な視点からの予測について触れる重要性に気付かされます。
そんな視点、考えに触れて「自分で予測する力、考える力」を養うのにとてもおすすめな本です。
個々のイノベーションを考える、開発テーマを選定する時にやはり未来を見据えることは重要です。
iPhoneが発売されてからまだ13年しか経っていないんですね。
現在の生活でスマートフォンの無い生活は考え難いです。
あらためて考えてみるとすごいスピードで世の中が進歩していることがわかります。
単に使用者の視点だけでなく、関連産業や関連技術(半導体、カメラ、電池、画面etc)についても非常に大きなインパクトを与えています。
「未来を予測する」ということについて、ただ単に知識や情報を集めることももちろん大事なのですが、現在の状況や実現可能な技術を客観的に見て「将来の方向性を予測する」ことが重要なのだという感想を持ちました。
以上、、イノベーション組織や活動に関係する上で勉強になる&おすすめしたい書籍を紹介しました。
参考にしていただけたら幸いです。
こちらのブログ記事ではイノベーションに関連する組織運営、新規事業に関して、実際の企業の導入事例や活動、組織、失敗事例とその対策について紹介しています。
是非併せて参考にしてください。
→ ブログ記事「製造業イノベーション組織・新規事業プロジェクト 総まとめ」
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